はじめに
平成28年頃に農水省主体で打ち出された農協改革。いろいろな本が出されていて議論がなされていますが一体何が変わったのか?
当時は新聞などでJAが解体される可能性であったり中央会解体などが取り上げられていました。
改正の内容をよく知るために農協(以下JA)の組織図を知る必要があります。
JAってどんな組織?株式会社との違いは?
JAを知る上で最も大切なのは正式名称にもある「農業協同組合」であることです。
通常、株式会社であれば株主から出資を受け事業を行い利益を出しそれを株主に配当する。これを繰り返すことで会社は発展していきます。
ところが協同組合はそもそもこの「利益を出す」ことそのものは目的としていません。
そもそもの成り立ちはまた別の機会にまとめようと思いますが協同組合は組合員(出資者)の生活の向上であったり相互扶助を目的としています。
なので時としては組合員が必要とすれば赤字事業も行うこともざらにあります。
JAだと地方の病院や選果場が上げられます。
そして、協同組合最大の特徴は組合員が「出資者」「事業利用者」「運営参画者」である三位一体の原則です。
株式会社とはことなり組合に出資した組合員が組合の事業運営に積極的に介入できるということです。
で、本題のJAとはどんな組織か?ということですが
農家が組合員となった協同組合です(※厳密に言えば農事組合法人等も出資者となり得ます)。
つまり農家の生活の向上等を目的とした組織というわけです。
幅広い総合事業
JAは幅広い総合事業を特徴としています。これは地方などでは昔病院がなかったりした際にJAが主体となって事業を行うことで相互扶助を行うという趣旨のもと認められたことです。
JAの主な事業は営農、金融、共済、暮らし等幅広いです。
JAは1つの組合ではない?
こちらを見て頂くと分るとおり、JAは全国に600以上あります。これは単位農協と呼ばれる組織で
単位農協→県域中央会→全国中央会 のように段階的にそしきをつくることで大きなグループでありながらまとまりが取れるように
組織構成を行っております。